クルマの健康に気を配っていますか?

快適に乗り続けるためのメンテナンス・点検項目と、費用を抑える方法を紹介

クルマの健康に気を配っていますか?

クルマの安全な走行のためには、日々のメンテナンスをしっかり行うことが大切です。とくに行楽シーズンなど高速道路の走行や長距離運転を予定している方は、クルマの状態を十分にチェックしたうえで出かけましょう。しかし、「クルマのメンテナンスって何をすればいいの?」「クルマの点検は自分でできる?」などの疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。この記事では、クルマの点検項目一覧や、メンテナンス費用を抑える方法について詳しく解説します。

クルマはドライブ前のメンテナンスが大切

クルマのパーツは消耗品であり、日々の運転や経年変化によって、気づかないうちに劣化します。
パーツが劣化すると、突然のエンジンの故障やタイヤのバーストが起こるなど、重大な事故につながるリスクもあるため、ドライブ前にメンテナンスを行うことが大切です。
「車検をしているから大丈夫」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、車検と日々のメンテナンスは別ものです。
車検は、国が定めた保安基準に則って公道での走行に問題ないかどうかを点検するためのものです。
受ける義務がありますが、車検に合格したからといって常に安全性が保証されているわけではありません。
安心で快適なカーライフのためには、車検の合格に加えて、ドライブ前のメンテナンスを怠らないことが重要です。

■とくに高速道路の走行や長距離運転の前は要チェック

ゴールデンウィークや夏休み、年末年始など旅行や帰省の時期には、高速道路の走行や長距離運転の機会が多くなると思います。
クルマのメンテナンスは日頃から行うことが大切ですが、高速道路の走行や長距離運転はクルマに負荷がかかりやすいため、そのようなドライブの前は入念なメンテナンスを心がけましょう。
日常の運転では問題がなくても、長時間運転をしているとバッテリーの不具合や、冷却水やオイル不足によるエンジントラブルなどが起こる可能性があります。
行楽シーズンは渋滞などが起こりやすく、運転が長時間にわたることも多いため、注意が必要です。
また、タイヤの空気圧が不足した状態で走行し続けると、タイヤがたわんで変形することで、タイヤのトレッド面(接地部)にひび割れが発生しパンクしてしまいます。
さらに、空気圧不足の状態で高速で走行した場合、タイヤが発熱してバーストが起こる可能性があります
タイヤの空気圧は車両メーカーが決める車両指定空気圧を基準とし、0~+20kPaの範囲内で調整しましょう

クルマはドライブ前のメンテナンスが大切

クルマのメンテナンスの点検項目と費用は年間どれくらい?

クルマのメンテナンスが大切なことは分かっても、具体的に何をすればいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
また、クルマのメンテナンスにどのくらいの費用がかかるのかも気になるところです。
ここでは、クルマのコンディションを保つためのメンテナンスの項目と、それにかかる年間費用の目安、コストを抑えるポイントを解説します。

クルマのメンテナンスには、定期的な実施が義務付けられている法定点検(定期点検)日常点検があります
法定点検は、クルマが故障なく快適に走行できるかをチェックする点検で、タイヤやバッテリー、オイルなどに不備がないかに加え、ハンドルやブレーキ、エンジンルームなどの点検を行います。
法定点検の費用は、年間およそ1~2万円が目安です。
法定点検とは別に、日常点検でかかる費用については以下の表を参考にしてください。
なお、車検を受けたり、タイヤ交換やエンジンオイル交換などが必要な場合は、別途費用がかかります。

点検項目 目安 内容 費用
洗車 1ヵ月に1回 汚れを放置すると塗装劣化の原因となる。1ヶ月に1回の洗車に加え、塩分が付いたときや汚れがひどいときは追加の洗車を推奨。 ¥300~4,000 (工賃)
※店舗によって異なる(自動・手動・ワックスの有無など)
タイヤの点検
(空気圧、タイヤ溝、偏摩耗など)
1ヵ月に1回 安全な走行のためには、タイヤの空気圧やタイヤ溝が十分か、偏摩耗が起こっていないかなどの点検が重要。 無料
※コクピット・タイヤ館 オンラインストアの場合(タイヤの空気圧、残り溝、摩耗状況、外傷のチェックなど)
ウィンドウォッシャー液の補充 1ヵ月に1回 頻繁に使用するものではないが、安全な走行のためには必要不可欠。洗車やタイヤの点検のタイミングで確認。 点検時に無料で行ってもらえることが多い
エンジン冷却水の点検・補充・交換 半年に1回 エンジン冷却水の不足や劣化はエンジンのオーバーヒートの原因にもなる。冷却水が漏れることもあるため定期的なチェックが必要。 ¥500~1,000 (工賃)
※店舗によって異なる ※商品本体は別途購入が必要
エンジンオイルの点検・交換 半年に1回 エンジンオイルの不足や劣化は燃費性能の悪化につながる。自分でも交換できるが、廃オイルの処理が必要なため、整備工場での交換が推奨される。 ¥550~ (工賃)
※コクピット・タイヤ館 オンラインストアの場合 ※商品本体は別途購入が必要

■クルマのメンテナンス費用を抑えるポイント

クルマのメンテナンス費用を抑えるためには、以下の2つのポイントを意識することをおすすめします。

・こまめなメンテナンスを行う
・クルマに負担のかかる運転を避ける

メンテナンスを怠ると、パーツの劣化が早まったり、大きな不具合が発生したりして、修理や交換などで高額な費用がかかってしまう可能性があります。
こういった事態を防ぐためにも、日々のメンテナンスがとても重要です。
一方、急発進や急ブレーキなどはクルマに負荷がかかり、パーツの劣化を早める原因となります。
このような運転は避け、余裕のあるブレーキやハンドル操作を行うことで、タイヤの寿命を延ばすとともに、安全運転にもつながります。

クルマのメンテナンスの点検項目と費用は年間どれくらい?

安心・安全な走行にはタイヤのメンテナンスが重要

前述の点検項目は、いずれも定期的にチェックする必要がありますが、そのなかでもタイヤのメンテナンスは、安全で快適な走行のために非常に重要な部分です。
日常的にタイヤのメンテナンスを行うことで、事故のリスクを減らし、タイヤ自体の寿命を延ばすことにもつながります。
まずはタイヤの交換時期を知るためにも、そしてタイヤを長持ちさせるためにも“定期的な点検”を行うようおすすめします。
タイヤの状態を見極めるには、以下の確認がポイントになります。

【空気圧】
タイヤの空気は、使わなくても自然に抜けてしまいます。偏ったタイヤのすり減りや走行燃費に影響を与えるタイヤの空気圧について、エアゲージを使用してチェックします。
【残り溝】
タイヤの溝は、走行中に少しずつ浅くなります。溝が浅くなると、雨の日に排水性が低下し、ブレーキ性能の低下や高速走行時の安定性の低下をまねく恐れがあります。
【偏摩耗】
タイヤの異常なすり減りである偏摩耗は、空気圧が適正でない場合などに生じます。安全性だけではなく経済性も損なうタイヤの偏摩耗をチェックします。
【外傷】
パンクやバースト(破裂)の原因ともなるタイヤの外傷をチェックします。キズがタイヤ内部のコードに達している場合、タイヤが破裂し事故につながる恐れがあります。
【ひび割れ】
タイヤのひび割れは、走行中の異物の乗り越しや長期間の使用などで発生します。ひび割れがタイヤ内部のコードに達している場合は、交換が必要です。
【サイド部の膨らみ】
タイヤサイドの一部が局部的に膨らんでいる場合は、タイヤ内部のコードが切れている可能性があります。危険ですので、すぐにタイヤ販売店等にご相談ください

交換時期の見分け方:サマータイヤ編

それでは、タイヤの交換時期の見分け方を、すり減り具合の確認を中心にもう少し詳しくご説明いたします。
まずはサマータイヤ(夏用タイヤ)についてです。
視界が悪く、道路が滑りやすくなる雨の日の運転って、ちょっと憂鬱ですよね。
ヒヤッとされた経験をお持ちの方も多いでしょうし、より一層注意しながら走ると疲れの度合も違うと思います。

そんな雨の日もより快適にクルマで移動したいなら、やはりタイヤのコンディションが重要です。
タイヤがすり減り、溝が浅くなると、クルマを進める駆動力だけでなく、しっかり止めるための制動力も不足し、制動距離が延びることあります。
雨中ではその傾向が顕著になりますので、タイヤの「すり減り具合」には気をつけたいところです。

とくに雨の日の高速道路等では、溝が浅くなっているとタイヤと路面の間の水をかき出す力(排水性能)が低くなり、タイヤが路面から浮く状態になることで、ハンドルやブレーキが効かなくなる「ハイドロプレーニング現象」が発生しやすくなります

では、タイヤがどこまですり減ったら交換すればいいのでしょうか。
じつはタイヤの摩耗状態を目安にした使用限度にはちゃんと決まりがあります。

タイヤには、残り溝が溝深さの使用限度である1.6ミリになる目安として「スリップサイン」が設けられています
摩耗したタイヤで走ると危険なため、「スリップサイン」がタイヤの周上で1ヵ所でも露出すると、そのタイヤは使用してはいけないことが法律で定められています。
もちろんタイヤのコンディションについては、ひび割れやキズなどそのほかの劣化具合も重要ですが、摩耗度合いについては「スリップサイン」が基準になります。

ただし、これはギリギリまで使用したときのお話。
より安全に、そして安心感を保ちながらクルマで移動されたいのならば、タイヤの性能が大きく低下する残り溝4mm以下になれば交換がおすすめです

また、前述の通り「経年劣化」にも注意が必要です。
たとえ溝が十分に残っていても、使用開始から5年以上が経過していたら、ゴムが硬化している可能性がありますので継続して使用できるかタイヤ販売店等で点検を受けましょう

安心・安全な走行にはタイヤのメンテナンスが重要

交換時期の見分け方:スタッドレスタイヤ編

続いてスタッドレスタイヤについてご説明します。
スタッドレスタイヤにも夏用タイヤと同様にスリップサインがありますが、これとは別にプラットホーム」が設けられています
溝の深さが新品時の50%に減って「プラットホーム」がタイヤの周上で1ヵ所でも露出すると、冬用タイヤとしては使用できません。なお、夏用タイヤとして継続使用する場合のタイヤの溝深さの使用限度はスリップサインが露出する残り溝1.6mmです。

また、スタッドレスタイヤは雪上や氷上でのグリップ力を発揮させるためにゴムの「柔らかさ」が保たれていることが重要です。
ですからゴムの硬度も交換時期の目安となりますが、タイヤ専門店では「硬度計」を用いて状態をチェックすることができます。

このほか夏冬タイヤの交換をされている方は、保管場所や保管状態にも注意が必要です。
タイヤの劣化につながりやすい直射日光や雨水、油類などはできるだけ避けたほうが良いでしょう。

タイヤのもったいない減り方、偏摩耗に要注意

タイヤを新品に交換されたときに、それまで履いていたタイヤが「偏摩耗」していると指摘されたことはありませんか?
タイヤのもったいない減り方、つまり「偏摩耗」という言葉は聞いたことがあるけれど、「どんなふうに減るの?」という方もいらっしゃると思います。

「偏摩耗」とは、タイヤのトレッド(路面との接地面)が道路条件や使用条件等により、部分的に異常摩耗する現象です。トレッドの片側だけが早く摩耗する「片べり摩耗」、タイヤのトレッドの中心部に比べ、両肩(ショルダー部)が早く摩耗する「両肩べり摩耗」、タイヤのトレッドのショルダー部に比べ中心部が早く摩耗する「センター摩耗」がよく見られますが、このほかにも、「局部摩耗(スポット摩耗)」や「ヒール&トウ摩耗(段減り)」といった現象もあります。

「偏摩耗」はタイヤの寿命を縮めるだけでなく、排水性などタイヤ本来の性能を悪化させる場合があり、走行中の振動や騒音の原因にもなります。

偏摩耗に気づくことも大切ですが、日頃から愛車のタイヤが偏摩耗しないようにすることも大事です。
偏摩耗を防ぐには、まずこまめな空気圧点検による「タイヤの適正空気圧保持」がとても重要なのです。

タイヤのもったいない減り方、偏摩耗に要注意

お財布にもやさしい、タイヤの寿命を延ばす方法

タイヤを長く使用するには、なんといってもメンテナンスの基本「日常点検」が大切です。
空気圧の低下は偏摩耗の発生につながりますし、パンクの早期発見、残溝・偏摩耗・キズ等を早めに見つけることで、適切な対応ができることもあります。

なかでもこまめに行っていただきたいのが「空気圧点検」。最低でも1ヵ月に一度程度の空気圧点検を行い、空気圧不足にならないように注意しましょう
抜けにくくコンディションの管理がしやすい「窒素ガス」の充填もおすすめです

タイヤの空気圧は車種ごとに自動車メーカーが指定しています。
これが適正な空気圧です。車両マニュアルのほか、運転席側のドア付近や給油口などに貼付された「空気圧表示シール」に記載されています。
最近はセルフのガソリンスタンドが増え、ご自分で空気圧の充填を行うこともあると思いますので、確認しておくといいですね。

「空気圧点検」のほかにもタイヤの寿命を延ばすための方法がありますので、さらに2つご紹介しましょう。

タイヤの減り方を均一化する「定期的なタイヤのローテーション」

走行距離がのびれば、それに合わせてすり減っていくのがタイヤです。
経年劣化が理由になることもありますが、コンスタントに愛車を運転される方の場合は摩耗度合いで交換に至ることが多いのではないかと思います。

消耗部品とわかってはいても、交換にかかる費用を考えればタイヤをできるだけ長く使いたいと思うのは当然でしょう。
大事なのは「もったいないタイヤの使い方」をしないこと。タイヤの接地面が全体的に減る、つまりきれいに使いきれば、タイヤはより長く使用できます。
そして、そんな“タイヤ長持ち”に効くのが「ローテーション(位置交換)」です

タイヤは同じ位置に固定して長く走行していると、一部分だけが摩耗してしまうことがあります。
タイヤの寿命を延ばすためにも、定期的にタイヤの位置交換を行う、これが「ローテーション」です。
タイヤの位置交換を行うことで、装着位置によって異なる摩耗のくせを均一化し、より長く使用できるようにするわけです。位置交換の時期は車種やタイヤの種類で異なりますが、5000km走行で1回が目安となります。

また、具体的な位置交換の方法はタイヤの種類やクルマの駆動方式によって異なります。
参考までに位置交換例を下の図で示しましたが、前後で異なるサイズ表示(ロードインデックスの違いも含む)のタイヤが装着されている場合、このようなローテーションは行えません。

定期的なタイヤのローテーション

もったいない減り方につながるアライメントのずれ

そしてもうひとつ、タイヤのもったいない減り方「偏摩耗」については、アライメントが大きく関わっていることがあります

クルマのタイヤ・ホイールは複雑な構造を持つサスペンションによって支えられていますが、車体に対してタイヤとホイールが取り付けられる角度や位置関係を「アライメント」といいます
そして偏摩耗のひとつの原因として挙げられるのが「アライメントのずれ」なのです。せっかく新品タイヤに交換しても、そのままにしておくとまた偏摩耗を引き起こしタイヤの寿命を縮めてしまうかもしれません。

アライメントはクルマが受ける衝撃や長年の使用によって、少しずつずれることがあります。
このずれを確認(測定)し、その結果を踏まえクルマに合わせて足回りの微妙な角度の歪みを調整する一連の作業が「アライメント測定・調整」です

この作業は専用の機材を使用します。クルマの状態を「アライメントテスター」で測定し、そのデータをもとにクルマに合わせた調整を行います。

タイヤの寿命を延ばすだけでなく、性能を存分に引き出し、快適でスムーズな走りを楽しむためにも調整を行っておきたいものです。
アライメント作業は定期的に行うのが理想ですが、タイヤ交換の時期におこなうのもひとつのタイミングの目安となります。

もったいない減り方につながるアライメントのずれ

クルマのメンテナンスはどこに任せればいい?

クルマの安全な走行には、日々のメンテナンスが必要不可欠です。
ここでご説明したクルマのメンテナンスには、自分でもできるドライブ前の日常点検もありますが、安全な走行のためには、定期的にプロに依頼して、しっかりとメンテナンスを行うことをおすすめします
クルマのメンテナンスを行う業者・店舗には、自動車販売店・ディーラー、タイヤ専門店、カー用品店、ガソリンスタンド、自動車整備工場などがあります。

メンテナンスやタイヤ交換はブリヂストンの店舗に任せよう

クルマのメンテナンスをプロに依頼するなら、ブリヂストンの店舗がおすすめです
タイヤ交換やエンジンオイルの交換はもちろん、点検や整備、車検も行っています。
また、メンテナンスのうえ、タイヤ交換が必要となった場合は、ブリヂストンの「mobox」で新しいタイヤの購入をご検討ください

mobox」はタイヤの購入と同時に取り付け店舗も選んで、作業予約まで行うことができる、文字通りワンストップのタイヤ交換方法です。タイヤ選びや作業予約はスマホで済ませて、あとは予約日に取り付け店舗へ出向くだけ。店舗での余計な待ち時間をなくし、スムーズに取付作業へ進むことができます

それだけでなく「mobox」は、タイヤ本体、交換工賃のほか、パンク時のタイヤ交換補償と各種メンテナンスがコミコミで月額定額制(スタンダードプランの場合)。まとまった金額の用意と余計な出費の心配がありません

そしてブリヂストンが定める高い接客・作業水準をクリアしたB-select加入店で取り付けを行い、タイヤの点検や空気充填などメンテナンスも担当します
タイヤ交換を検討されている方は、ぜひ「mobox」を検討してみてください。

※「B-select」とは、ブリヂストンのタイヤ専門店「コクピット」「タイヤ館」「ミスタータイヤマン」「ブリヂストンタイヤショップ」の中でも、高い接客・作業品質を保つ店舗のネットワークです。

クルマのメンテナンスはどこに任せればいい
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