ウィンターシーズンに冬タイヤへ履き替えするときには、使用しているホイールのタイヤを組み替えて装着する場合と、スタッドレスタイヤとホイールをセットで用意しホイールごと交換する方法があります。交換するたびにホイールに組み込まれたタイヤを外し、これから使うタイヤを組み込む「組み替え」を行うのは時間がかかりますし、タイヤ・ホイールごと取り外し、取り付ける「脱着」よりも工賃が高くなるので、何度も組み替えを行うよりホイールセットを用意したほうがいいと考える方が多いようです。
けれど、そんな履き替えの際に気になるのが、タイヤ・ホイールのセットは「重くて、かさばる」こと。サイズやホイールの材質にもよりますが、例えば軽い部類に入る軽自動車の14インチサイズであっても、タイヤとホイールを合わせた1本の重量は優に10kgを超えます。ミニバンやSUV用のセットですとこの2倍程度、もしくはそれをはるかに超える重さがあります。
もしご自宅にタイヤを保管し、履き替え時にタイヤ専門店などに持ち込むとなると、重量物の4本のタイヤ・ホイールをクルマに積み込まなくてはなりませんし、自宅の保管場所へ移動させるのもなかなか骨の折れる作業ですね。また、タイヤ・ホイールを扱う際には手や服が汚れることがありますし、積み込むクルマのラゲッジスペースや保管場所をきれいに保てるよう注意しなければなりません。
もうひとつ気がかりなのは大きさです。軽自動車に標準装着されていることが多い155/65R14サイズを例にとると、ブリヂストンのECOPIA NH200Cの場合は、外形が560mm、幅が153mmです。これを4本積み重ねて保管するには、ほぼ60cm四方のスペースが必要になります。いったん置いたら移動させるのは容易ではありませんので、占有できる場所が必要。もちろん、ホイールの付いていないタイヤだけを保管するときにも、このスペースは大きく変わりません。
さて、どこに保管するかについても注意が必要です。タイヤにとって「紫外線、オゾン、油等」は大敵です。そのため直射日光、雨、水、油類、ストーブ等の熱源および電気火花の出る装置に近い場所は避けて保管しないと、ゴムの劣化が早まって「しわ」や「ひび割れ」が発生することもあります。
一方、室内保管される場合は、床などにタイヤのゴム中の薬品がにじみ出て汚す恐れがありますので、厚手のダンボールなどを下に敷いてください。ちなみにブリヂストンでは、タイヤをホイールとセットで保管する場合、乗用車用タイヤでは空気圧を1.0kgf/cm2程度に下げて平積みすることをおすすめしていますが、いずれにしてもタイヤ・ホイールを自宅で保管するには、いろいろと気遣いが欠かせないわけです。
タイヤ・ホイールのセットを用意することには大きなメリットがありますが、このように持ち運びと保管場所について考えると二の足を踏んでしまう方が多いのではないでしょうか。そんなお悩みを一気に解消してくれるものとして注目されているのが、「タイヤ保管サービス」です。このコラムではシーズンごとに行うタイヤ・ホイールの「脱着」を、カンタン、ラクラクにしてくれる「タイヤ保管サービス」について説明します。
「タイヤ保管サービス」とは、クルマから外したタイヤ・ホイールを、必要としない期間だけ専用の倉庫などで保管してくれるサービスです。「タイヤ預かりサービス」や「タイヤクローク」などと呼ばれることもあります。
主に冒頭でご紹介した、季節に合わせたタイヤ装着のためのタイヤ・ホイールのセット「脱着」を想定したサービスで、自宅に保管するスペースが確保できなかったり、タイヤ・ホイールの持ち運びが面倒、そもそも保管の方法がわからないといったみなさんにおすすめのサービスです。まずは取り外したタイヤ・ホイールのセットを業者に持ち込みサービスがスタートしますが、やはり夏タイヤから冬タイヤ、冬タイヤから夏タイヤへの履き替えのタイミングで利用を始められる方が多いようです。
「タイヤ保管サービス」を利用すると、自宅で保管する必要がなくなるわけですから、冒頭で触れた「お悩み」はすべてクリアに。また、タイヤ専門店が行う「タイヤ保管サービス」では、スタッドレスタイヤとホイールを新たに購入した際に「タイヤ保管サービス」を申し込み、そのまま取り外した夏タイヤセットを預けるといったこともできます。あとは季節に合わせて履き替えに来店するだけ。こうなるとほんとに手間がかかりませんね。
ちなみにブリヂストンでは、「タイヤ保管サービス」として「タイヤクローク」というサービスを提供しています。ここからは「タイヤクローク」を例にとって、その利用方法やメリットなどについて詳しくご説明しましょう。
ブリヂストンの「タイヤクローク」は、ブリヂストンが運営するタイヤ専門店が専用倉庫で、お客様の大切なタイヤを次の履き替え時期まで責任をもってお預かりする、とても便利なサービスです。
まずはお預かりからお引き渡しまで「タイヤクローク」を利用なさる際の流れをご説明します。
お客様のタイヤ・ホイールを夏→冬、冬→夏と季節に合わせてお預かりしたら、タイヤとホイールの状態をチェックしてキズなども確認。タイヤについては残溝等も確認し、今後のタイヤ交換の必要性など、お客様にタイヤのプロとして適切にアドバイスします。お預かりしたタイヤは直射日光の当たらない専用倉庫に大事に保管。次のシーズンまで大切にお預かりします。
次の履き替え時期での交換の際には、契約店舗HP内のWEB予約「クローク契約会員専用タイヤ履き替え」にてお申込みいただきます。専用倉庫からタイヤ移送の都合上、必ず事前にご予約いただくことになります。履き替えは時期により集中しますので、予約状況によってはご希望の予約が出来ない場合もあります。早めの予約がおすすめです。
タイヤ履き替えの予約をした日がやってきたら、指定された時間にクルマで店舗を訪れるだけです。プロの技術でしっかりと交換。タイヤは適正な空気圧に調整してお渡しします。おクルマの無料安全点検も実施いたしますので、次のシーズンもより安心してお乗りになれます。
このようにブリヂストンの「タイヤクローク」の場合は、
■おクルマでご来店いただくだけで、夏・冬タイヤの交換が可能
■専用倉庫に保管するから、直射日光や風雨の影響など心配なし
■タイヤのプロが交換ごとにきちんと点検、確実に取り付け
とタイヤ専門店ならではのメリットを感じさせるサービスを行っています。
それでは「タイヤクローク」を利用するメリットについて、もう少し詳しくご説明しましょう。ポイントとなるのは、「保管場所」、「盗難防止」、「持ち運び」、「タイヤ長持ち」、「トラブル防止」の5つです。
「タイヤ保管サービス」について、ブリヂストンの「タイヤクローク」を例に挙げ、利用方法やメリットなどについて説明しましたが、夏→冬、冬→夏とタイヤ・ホイールのセットで履き替えを行う場合には、とても便利でメリットのあるサービスだということがおわかりいただけたのではないかと思います。
タイヤはきちんと保管していないと、さまざまな要因で劣化が進んでしまいます。タイヤ交換にはそれなりのコストがかかりますので、購入したタイヤはできるだけ長く使いたいですよね。そのためにも「タイヤ保管サービス」をご検討されてみてはいかがでしょうか。
また、ここでご紹介した「タイヤクローク」は、タイヤ・ホイールセットのご購入に限りますが、ブリヂストンの「mobox」でもご利用いただけます。
「mobox」はタイヤの購入と同時に取り付け店舗も選んで、作業予約まで行うことができる、文字通りワンストップのタイヤ交換方法です。タイヤ選びや作業予約はスマホで済ませて、あとは予約日に取り付け店舗へ出向くだけ。待ち時間も少なくて済みます。「タイヤクローク」の優れた利便性に興味を持たれたなら、「mobox」のスマートなタイヤの買い方にも魅力を感じられるのではないでしょうか。
それだけでなく「mobox」は、タイヤ本体、交換工賃のほか、パンク時のタイヤ交換補償と各種メンテナンスがコミコミで月額定額制(スタンダードプランの場合)。まとまった金額の用意と余計な出費の心配がありません。
そしてブリヂストンのタイヤ専門店から選ばれた接客・作業品質の高い店舗が参加するネットワークであるブリヂストンの認定店(B-select)で取り付けを行い、メンテナンスも担当します。タイヤ交換を検討されている方は、ぜひ「mobox」を検討してみてください。そして「タイヤクローク」もぜひご利用ください。